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仕組みとメリット
電子ブレーカーの仕組み
従来のブレーカーとの違いや、メリットについて解説します。
従来のブレーカー
ブレーカーとは、電気の使いすぎや、ショートにより、回路に過電流が流れると自動的に電気を遮断する機器のことを言います。屋内配線を保護するためのもので、過電流が回路に流れることによる電線からの出火を未然に防いでくれます。従来のブレーカーは、定格電流を超える大きな電流が流れると、回路を遮断し、設備を保護します。どれだけの電流が流れたら何分以内に遮断するという基準が、JIS規格で決められています。こうした従来のブレーカーは、過電流発生熱(熱による鉄の伸縮で電流を遮断する仕組み)で遮断する仕組みになっています。
電子ブレーカー
従来のブレーカーとは異なり、熱伝導遮断型ではありません。電流値を感知してデジタル数値によって遮断します。ブレーカーの動作をコンピューターで制御し、JIS規格の許容範囲最大まで使用できるようにあらかじめプログラムされています。設定した電流値を超えた場合には、一定時間以内に、どれだけ超えても大丈夫という形で、一定時間以内に遮断できれば電子機器の保護はできるという計算で作られています。そして、許容量を超えた電流が一定時間以上流れたときに、危険信号を発してくれます。
導入メリットについて
「電気料金のほとんどが基本料金」「機械の稼働状況が以前に比べて減った」「機械はたくさんあるけれど、同時に全部稼動しない・・・」というような場合は、過大な契約電力であるケースが多いようです。その場合、低圧電力の契約を「負荷設備契約」から「主開閉器契約」へ変更し、容量設定を適正に「低く」すると、契約電力の差額分に当る基本料金を削減することができます。
しかし、一般のブレーカーのままであれば、万が一、契約容量以上の電気が流れた際は、電気の供給がストップされるので、プレスや切断機など、急にブレーカーが飛んでしまうと危ない機械を使っている場合などは、注意が必要です。そのため、安全面を考慮すると大き目の契約容量(KW)を設定することが必要になってきますが、これではあまり料金が安くなりません。
これに対し、電子ブレーカーは熱感知式ではなく、流れた電気をCPUによって感知するので、外気温やブレーカー自体の熱は関係なく、今まで使っていた電気容量に合わせて契約することができます。また、オプションにてブレーカーが作動する前に、アラームで知らせてくれる機能もあるので安全性も高いようです。
このように、「安全に」「電気料金の大幅な削減ができる」という点で、使用されるケースは増えているのです。